2019年05月12日

山口瞳『行きつけの店』読みました

2019/05/09(木)晴れ時々曇り


山口瞳

『行きつけの店』

平成12年(2000年)1月発行

新潮文庫

271ページ

 

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平成5年(1993年)4月ティービエス・ブリタニカより刊行


瞳さんの男性自身シリーズはじめとした随筆に何度も登場したり小説の中でもモデルになった小料理屋寿司屋飲み屋バー喫茶店旅館居酒屋などを改めて写真付きで紹介した良書


瞳さんはその店の料理や飲み物については語らず誰か他の同行者に語らさせて自分ではその店の雰囲気や主人マスター女将女中さんを気に入り好きなるのだと書いている 

なるほどだから北海道から九州に至るまでの決まった店に何度も通えるのだなあこんな付き合いかたもあったんだなあと感心させられたまだいい時代だった


知らぬ間にぼくも馴染みになってしまった

あえて通ってみたい店を絞ってみよう

国立の文蔵ここは外せない

銀座のクールこんなバーで毎日ハイボール一杯やってみたい

銀座の鉢巻岡田 

祇園のふく屋混ぜご飯食べてみたい

長崎のとらす寿し鯵の握りはどんなもんだろう


もう四半世紀以上前の話まだ営業しているのかなあ 







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2019年05月11日

梶山季之『せどり男爵数奇譚』読み終える

2019/05/06(月)振替休日


梶山季之

『せどり男爵数奇譚』

20134月第11

20006月第1

ちくま文庫

300ページ


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初出

「オール讀物」昭和491974年)年1月号〜6月号連載

19747月桃源社単行本化

197610月「集英社コンパクトブックス」収録

1983年河出書房新社より文庫化

19956月夏目書房より再び単行本化

本書は夏目書房版を元本


山口瞳さんの心友元トップ屋梶山季之さん晩年の古書と古本屋を題材にした娯楽短編推理6作品雑誌に連載後単行本と文庫化を数回繰り返しちくま文庫でも何度も増刷されたようにかなり人気があったようだ

ぼくも興味あった題材おそらくちくま文庫発行された時に一度読んだ記憶がある今回改めて読み直し全国各地から香港まで舞台にお色気もあり傑作だなあと改めて感心した 


今の古本と古本屋の利用形態とはまったく違ってしまったまだ紙媒体として大量消費ではなく11冊が評価されたいい時代の物語だそれだけに殺人まで厭わない古本の古今東西の偏執狂がとても一般人には理解できない人物として登場している


タイトルが一気通貫とか嶺上開花など役満の技名がつけられとても洒落ているのもいい



2019/05/11(土)快晴


午前弟が今週届いた郵便物朝刊着替えそれにビスケットとチョコの差し入れ持ってきてくれた毎回本当に助かりますありがたいと感謝

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2019年05月10日

フォトブック街角写真家佐々木啓太keita's book014『高尾山』に刺激もらう

2019/05/04(土)


フォトブック

街角写真家

佐々木啓太

keita's book014『高尾山』

2019/04


26ページ


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毎回出来上がるたびにすぐ郵送していただいてる今回は街中ではなく高尾山の登山道周辺の作品です発売されたばかりのGVで撮影した光と陰森と水を感性で捉えたカラーとモノクロ作品だいつもながら佐々木さんの作品は刺激を大いにもらっている


ぼくもまた散策できるよう元気にならなくちゃと改めて強く思った



2019/05/10(金)曇りのち晴れ


午後イチで同じ町内に住む中学校の同級生突然見舞いに来てくれましたうれしかったあありがたい4月から市内の資料館の館長をやっているとのこと此処で収集されたいる映写機とかポスターなどの映画資料は全国的に見ても質量とも素晴らしいものですただ展示の仕方が稚拙です専門家の手でぜひ工夫して欲しいものです畑仕事で真っ黒に焼けていたのが羨ましかったあ元気にならなくちゃね


そのあと点滴針を安定的に入れるために肩から静脈カテーテルと股から菌の有無を調べるために動脈カテーテルを入れる施術が病室でありました30分ちょっとで終わりました痛み止め注射のおかげで痛くありませんでしたちょっと疲れました

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2019年05月04日

東海林さだお『猫大好き』読み終える

2019/05/03(金) 晴れ時々曇り 憲法記念日

東海林さだお
『猫大好き』
2017年8月第1刷
文春文庫
254ページ
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初出
「オール讀物」
2012年10月号〜2014年3月号
(「男の分別学」を改題)
単行本
2014年7月文藝春秋刊

まさか令和に変わった最初に東海林さだおを読むとは思いもしなかった ぼくは若い時ほんの一瞬東海林さだおに凝ってた時あって漫画もエッセイも集中していた時あった そのうち漫画もエッセイもそのノリはどうもオレには合わないという思いから一切離れてしまった

今回は丸谷才一からの猫繋がりで読み始めたがまるまる1冊が猫ものでなくラーメンエッセイから始まっていたので中断していた

「猫大好き」はさすが面白かった
猫の習性をすべて許してしまうのは猫好きのこれまた習性であるんだな 猫はこうして人間に可愛いがられていることや何をしても許されてしまうことをよく承知して面白がったり楽しんだりしているという東海林さだおの観察眼は鋭い

ほかでは内臓や神経や心理についてよく調べ自分ではコントロールできないことわかったというや内臓とわたし」や「がんは手術しないほうがいい」と主張している近藤誠先生との対談が意外にも面白く役だった 

2019/04/25(木)

昼からポートに針刺した処が赤くなり膿んで痛い 感染しているということで内視鏡で抜くことになり15:00ごろから急遽ベッドでポートの針を抜いて新たな針を刺したり股のところから管入れるための針を刺すなど準備し施術所にベッドのままサ運ばれました
16:00施術ベッドに移されたことまでは覚えているのですがすぐに痛み止めが効いて意識無くなりまたベッドで病室に戻りナースに起こされたのが18:00でした

2019/05/03(金)

今日まで一週間以上たち変わったのは点滴はポートではなく右腕からという点だけです
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2019年05月01日

小玉武編『山口瞳ベスト・エッセイ』読み終える

2019/04/29(日)曇り


小玉武編

『山口瞳ベスト・エッセイ』

20183月第1刷発行

筑摩文庫

407ページ


文庫オリジナル

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なんといおうと週刊新潮『男性自身シリーズ』の熱い最中に台湾で飛行機事故で急死した向田邦子を追悼した7回連載された「木槿の花」が力入って良かったね

また自分の招集された末期日本軍の有り様や前後の悲惨な生活から4回にわたり理路整然と書かれた学者

清水幾太郎教授の武力=国力を真っ向から非難し戦争反対を唱えた「卑怯者の弁」

そして仲違いして交流が途絶えてしまった敗戦直後に入学した鎌倉アカデミー以来の恩師高橋義孝先生のことを最後に書いた「仔象を連れて」の3作品が印象に残っている先生の長男の嫁が設計した自宅のことで揉めたとのこと当時は長男夫妻は離婚していたことでより複雑にしてる

両人の苦虫を噛み潰したよう頑固な顔が思い浮かぶ一杯盃を交わせばすぐ元に戻ったんだろうがどちらも維持を押し通したということだろうね


随筆を書くような小説をそして小説を書くように随筆を書くまさに見事な実践であった


男性自身シリーズはずっと穴を空けたことないないし締切は現場の職工さんの読みやすいようにきれいな原稿を毎回渡していたという伝説もあるこちらも作家の鏡だねできそうで簡単にできることではないものね


ちなみに帯の惹句にある「悲喜哀歓を描く」という言葉は瞳さんが最も嫌いっていた常套句作家なら誰でもそれを描こうと思い作品を書いているまた「悲喜哀歓を描く珠玉」と言われるとおいおいそんな当たり前のことを言わっさんなと即座に拒否して自分でコピー考えたはずだこの文庫に携わっている編集者なら十分わかっているはずだがなあ残念でならない

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2019年04月25日

丸谷才一『猫だって夢を見る』読む

2019/04/24(水)雨


丸谷才一

『猫だって夢を見る』

199210月第1

文春文庫

334ページ

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初出誌 

オール讀物19881月号〜19896月号

単行本

198910文藝春秋刊行


『猫だって夢を見る』というタイトル本はぼくの思い違いで出版されていないものと思っていたので先に手元にあった講談社文庫で『犬だって散歩する』を読んでいたのであるそのあと積ん読の山から『猫だって・・・』を見つけて早速読んでみたわけであるこちらを南米密林古書街で見つけポチってついでに『犬だって・・・」も入手していたんだね 


例によって古今東西の本を読んでいて知識が豊富で巧みな文章を操り表している丸谷才一さんの随筆というか戯文いわゆるエッセイは登場する人名の多さに困惑させながらもいつも感心させられその上にとても面白い

残念ながらぼくはそれを上手いことまとめることができない


1点だけその文体で印象的だなあと改めて思っことは()が多いという点なにか言い切ったあとにそのことに関して関連することを追加反論する言い回しを多用しているリズム悪くなってくどいよという人もいるかもしれないけど(だから丸谷才一は嫌いだあ!)ぼくはそれがそこでひと休みし考えさせてくれるからとても心地よく気に入っている


瞳さんは「良い小説家は良い読み手」と言っていますこの文庫本の解説者清水義範さんもそうです

によって今回はその解説からの引用


330ページ

「(前略)話題が豊富で、嫌味がなくて、ユーモアがあり、知事が正確で、しかも紳士的で品のある話し相手がいれば飲んでる酒もうまくなり、気持ちよく酔えるではないか。

私にとってはそういう談話の相手が丸谷先生の本だったのである。」


331ページ

「(前略)丸谷先生の場合、ものすごい知識に裏打ちされた文章が、とても上品で、気持ちよく耳に入ってくるのは不思議なほどである。知の楽しみとはこれだなあと、いう気がしてくる。読むことが快感なのである。

 それは、先生の人間性からにじみ出ていることであろう、というのはもちろん言うまでもなくその通りなのだが、別の角度から言うと、先生の文体が読者に与える効果なのである。」


333ページ

先の()についてのぼくの考えは奇しくも清水さんも解説で触れていて敬服していると言っている。ぼくはうれしくなってしまった。


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2019年04月16日

山口瞳『人殺し(上)』読み終える

2019/04/13(土)晴れ時々曇り


山口瞳

『人殺し(上)』

19752月第1

19831月第4

文春文庫

254ページ


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直木賞デビューしてから10年以上たったのかしら瞳さん初の長編小説です自分自身と奥さんに息子さんがモデルではありますが私小説ではありません


読み終えるのにとっても長い時間かかってしまった一文一文はいつもの瞳さんらしく短くて読みやすいのですがテーマが常々苦手で嫌いと書いている女と男の愛であって瞳さん自身迷いながら書いたのかなあと思いますが文章としてリズムというか流れていないのです


奥さんに対する愛情を取り戻すためにホステスの愛人を作り3週間検査入院という名目で友人の勤める京都の病院に入院するその間を時間を前後させプロットとしては面白いのですがこなれていないような気がしました


その愛人というのがこれまた性格破綻者で普通のホステスではないから余計にわからなくなる 


今のところ人殺しの場面はありませんがいつ誰が殺されてもいいという緊張感はある後半もゆっくり読んで楽しみます

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2019年04月12日

山口瞳『温泉へ行こう』読む

2019/04/10 水曜日 雨のち曇り


山口瞳

『温泉へ行こう』

昭和6311月発行

平成15411

新潮文庫

398ページ


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単行本は昭和6012月に新潮社より刊行


瞳さんの旅紀行文も3冊目だ 今回は担当編集者スバル君をお伴に北海道から九州まで全国各地の温泉 特に露天風呂のある処を周るという企画だ 他の編集者やドスト氏やケネディ君らも同行することあり


いつも旅先のことも偏屈で愉しいのだけど瞳さんが面白いのはいざ出発前のプラットフォームや車両の中までがとても面白い どうして行くことにしたとか準備とか原稿締切でドタバタする慌てぶりとか見送りの様子など旅のもう一つの愉しみ方を教えてもらえる


今回は戦争中に戦争成金の父親が手に入れるたという広大な敷地を持つ別荘を旅館の社長の案内で探し当て敗戦後初めて訪れたという場面が感動的だった これも後に私小説『家族』を書く動機になったんだろう


温泉が目当てだからあんまり絵は描かないつもりと言いながら毎回描いている 煙草は吸わない 酒は飲まない と言ってもずっと吸ったり飲んだりし続ける瞳さんらしい

その絵もご自分では遠近感のない下手くそと卑下されているけどなにがなにがどれも素晴らしい 特に函館の津軽海峡の漁り火が良かったなあ

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2019年04月09日

辺見じゅん 保阪正康『よみがえる昭和天皇 御製で読み解く87年』読む

2019/04/07(日)晴れ時々曇り


辺見じゅん 保阪正康

『よみがえる昭和天皇 御製で読み解く87年』

2012年2月第1刷

文春新書

238ページ


今岐阜新聞に毎週日曜日に平成天皇と皇后陛下の祈りの歌 業製と御歌の連載が歌人永田和宏さんの手によって続いている 災害被災地や戦争被災地 国内だけでなく海外まで行かれている なんと誠実で責任感の強い人間だろうと感服するばかりだ

ぼくは50歳くらいまで天皇制反対派であった それは昭和天皇の敗戦後の責任の取り方に疑問があったからだ それが変わったのは平成天皇が独裁アベに対する唯一の反対勢力 民主主義と平和主義の最後の砦になっていると考えたからだ 何より日本人のコモンセンス良き伝統を誠実に守り抜いてきた人だからだ 天皇の職務は毎日朝夜もない激務だ 普通の人ならとても耐えられない それを遂行してきた忍耐力と責任感には恐れ入る


そういうことで昭和天皇についても今一度考え直したいと思っていた時に南米大河古書街で漁ったのがこの新書だ

戦前戦中は現人神 戦後は一変日本の復興 日本人の心の支えになる象徴と立場が変わる 普段天皇の考えとか思いは国民が知る由がない 御製にはそれが詠まれている 公表されているのは900余種 それとともに昭和の時代を振り返ってみるのも良かった


昭和62年2月弟君高松宮が逝去された後の歌 これなんか兄弟を思う気持ちがしみじみ表れた歌ではなかろうか ぼくは好きだ


わが庭の竹の林にみどりこき杉は生ふれど松梅はなき


天皇が若竹 秩父宮が若松 高松宮が若梅 三笠が若杉


3月31日に日に新元号が令和に決まった それから一週間過ぎ4月末には平成が終わる 5月からは新しい天皇のもとで令和時代が始まる代替わりによって天皇は前の天皇とは違う生き方をしようとする 昭和天皇は明治天皇をお手本にして始めは立憲君主制を強固なものにしようとした 平成天皇は大正天皇は文化優先に戻し民のことをいつもお考えになった

令和天皇は決して昭和や明治に戻ってはいけない 平成と同じように国民優先で民主主義 平和主義をさらに強固なものにしてもらいたいものだ 皇太子時代から世界各国を訪問し親交がある 皇后も国際性を備えている 期待したい


2019/04/09(火)晴れ


14:00

心電図外したり病状少し良くなり安定してきたからHCUから南側の4人部屋2507に移動した これを機にもっと体力 脚力つけ元気にならないとね


posted by httr at 14:31| 岐阜 ☀| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月08日

木村衣友子『手紙手帖』読む

2019/04/06(土)晴れ時々曇り


木村衣友子

『手紙手帖』

平成176月初版第1

祥伝社

143ページ

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20代に京都カフェ案内を書いた著者何で読んだんだろうこの人の感性趣味の良さに共感し始めこの本に興味持ったけどあまりにも古すぎるなら手紙のことならそんなに変わってないだろうと南米密林古書街漁り入手した次第だ


ぼくも昨年ちょっと体調良かった時にペンとか万年筆とか便箋など文具や切手に関心がいきちょっと集めてみたけど生来の片付け下手で知らぬ間に散逸したまま近頃ではまったく使ってない今度退院したら家の中を探してきちんと使えるようにしたい


その時の教訓書くものより何に書くのか紙質の方が大事だと思った

自分の撮った写真の表面に宛名と文面なんかお洒落だと思う筆不精だから面倒でなかなか出せないがこういうことをこつこつとやっていきたいなあ


ここで取り上げた銀座のお店はさすがにいいねぼくはもっぱら百均で便箋とか付箋封筒を入手筆は万年筆中心に南米大河で漁っている

まあなんともJK趣味だけでも気分転換になってなかなか愉しいものだ

posted by httr at 15:03| 岐阜 ☔| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月05日

丸谷才一『犬だって散歩する』読む


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2019/04/02(火)晴れ時々曇り


丸谷才一

『犬だって散歩する』

19899月第1

講談社文庫

254ページ


初出

小説現代198510月号 

198512月号〜198610月号連載

単行本

19869月講談社刊


いつもながら丸谷才一さんの古今東西にわたる博学多才で興味関心の幅広さとその莫大な読書量には感嘆させられるいつ読むんだろうね

また独特の文体も癖があって一度味わうとやめられなくなる


先に『猫は散歩する』というタイトルのエッセイがあると思って購入し読み始めたそしたら前書きに現代川柳に「退くつの猫に出てゆくとこあり、と、猫だって散歩する。いはんや、」の後に続いて犬になり、そして「わたしも東京の街をぶらつく」とあった


イギリ料理が不味いという日本での通説は漱石のイギリス留学中の鬱のせいだという説も面白い


また東京は下町からずっと上り坂になっていて山手辺りから下がったり登ったりして武蔵国まで繋がっていて行ってみれば毎日登山しているようなものだから改めて運動なんかする必要なんてないというこれまた独自の考えだそういえば東京はやたらに坂とか階段多かったなあ


もう一つ武士の切腹は日本に古来からある仕来りでも風俗ではなく中国の物語に書かれた法螺話を真ともに信じしてしまいそれを取り入れてしまったというなんとも哀れで哀しい新説も取り上げていた


巻末に丸谷才一さんの詳細なる年譜が付録してあるのもとてもありがたかった


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2019年04月03日

常盤新平著中野朗篇『国立の先生山口瞳を読もう』読む

2019/04/02(火)晴れ


常盤新平著中野朗篇

『国立の先生山口瞳を読もう』

2007年初版第1

柏艪社

276ページ


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瞳さんには戦後すぐより吉野秀雄先生と高橋義孝先生という二人の人生の師がいた小説家文学者として何も教えてもらっていないけど生き方とかの指針としていつも身近で私淑されていた


直木賞作家常盤新平さんにとってはその存在が瞳さんだった翻訳家の常盤さんの場合は瞳さんの小説の女性の会話を随分参考にされたまた「いつも君の味方だよ」と言われたことも人生おいて助け励まされたという瞳さんという師がいたから小説家になり直木賞作家にもなれたとたぶん思ってみえただだろう


瞳さんとの対談とか山口瞳さんの著書文庫の書評や常盤新平の瞳さんに関するエッセイや作品を中野朗が編集した1冊だ


読みはだいぶ浅いし文章は師に比べるとだいぶ見劣りする

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山口瞳『マジメ人間』読む

2019/03/31(日)晴れ


山口瞳

『マジメ人間』

昭和4410月初版

昭和57823

角川文庫

300ページ


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直木賞受賞後の初期短編集10

「マジメ人間」と「えへえへえへ」「少年老い易く」「鷺」は家族のこと父親のことをテーマにした私小説これらは晩年の長編私小説「血族」「家族」を書くまで男性自身シリーズや短編で何度も何度も取り上げ書き続ける瞳さんの生涯のテーマだった


今回はこの中では息子のことを書いた「少年老い易く」「鷺」が良かった

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2019年03月30日

山口瞳『なんじゃもんじゃ』読む

2019/03/30(土)曇り一時雨


山口瞳

『なんじゃもんじゃ』

昭和463月発行

文芸春秋  

322ページ

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40代の瞳さん近所のご近所のドスト氏の弥次喜多道中記 日頃お互い奥さんになにかと束縛されてこの際適当に行き先決めて蒸発しましょうということで始まった でも夜酒を飲みながらの話題はもっぱら奥さんのことや女の話ばかり 興奮して自分のことを語る瞳さんを落ち着かせようとするドスト氏のなんともいえない人間的奥深さがよかったなあ


結局は奥さんについても女についても人生についても状況は変わらないまま元の木阿弥 帰る先は奥さんの元だた まさになんじゃもんじゃ!


ぼくは瞳さんの紀行文は草競馬流浪記のぞいて初めてだ ごく初期の作品は瞳さんも初挑戦だったか?


北海道から屋久島まで14地方 ぼくは比叡山観月と吉野山花見見物それに甲府葡萄園が特に良かった 四国ではとうとうお化けまで登場すごかったね


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2019年03月29日

山口瞳『卑怯者の弁 男性自身シリーズ16』読み終える

2019/03/29(金)曇り


山口瞳

『卑怯者の弁 男性自身シリーズ16

昭和563月発行

昭和574月第5

新潮社

280ページ


「水害」 山も大きな川もない国立市がゲリラ豪雨で排水溝が溢れて半地下になっている瞳さんの立て直した家が水没した被害について詳細に語ったいる  夕方から絵画展の打ち上げパーティーがあり夜になって短時間のうちに泥水が瞳さんの家にだけ侵入したのだ ここ数年大地震や超豪雨が頻繁にあり毎年凄い被害が各地に起きている 人も何千人と亡くなっている でも都会においてもパニック災害というのかこうした洪水は10年に一度くらい起きている 覚悟だけはしておかなければいけない時代だ


「卑怯者」と言われようとぼくも決して軍事力=国家だとは思わない あくまで戦争放棄 平和憲法九条だけは死守しなければと思っている ドクサイ者アベの唱える憲法改正なんてとんでもないことだ


日本の敵国ってどこ? どう攻めて来る? 日本国民に対して何をしようというのか? 


どう戦力を増強したってもはやボタン一つで一瞬で生命は奪われるのだからどうしょうもないではないか そんな状況に陥らないように国際貢献 平和外交心掛けるより仕方ない だからアメリカのいうままの日本ではあってはならない のだ ましてやトランプなんかとまともに向き合ってはとんでもないことになる


今一度国連という場をもっと力のある場にできないもんかなあ〜 というのはあまりにも楽観的かあ

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山口瞳『余計なお世話 男性自身シリーズ19』読み終える

2019/03/28(木)


山口瞳

『余計なお世話 男性自身シリーズ19

昭和5911月発行

新潮社

228ページ

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昭和59年は4年目で業界紙整理記者としてまだ名古屋に通勤していた頃 今もそうだけど週刊紙なんかまるっきり興味なかった


「余計なお世話」は列車に乗った瞬間から車内アナウンスが煩くて仕方ない 国鉄は乗客をまったく子ども扱いしているというもの この状況は今でも変わらないのではないだろうか 職員は苦情があった時困るからマニュアル通り説明しているだけ 決して親切心ではないのだ


世の中変わらないなあ、、、

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山口瞳『伝法水滸伝』読み終える

2019/03/27(水)


山口瞳

『伝法水滸伝』

昭和5210月第1

集英社文庫

290ページ

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直木賞受賞後第1作「伝法水滸伝」と次の「繁蔵御用」がちょっと毛色が違うけど自分の先祖はヤグザだったという衝撃なきな作品を含んだ初期短編私小説集7


ぼくはギャンブル好きなもんで競輪とを絡ませた男性自身シリーズで何回も題材にしている鯉の引っ越しの「鯉」なんてとても上手いと思う 

また「麻雀必勝法」は敗戦直後の大人のイヤラシさとそれを見る少年の鋭い眼差しがよく書けていて好きだなあ

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2019年03月16日

山口瞳『木彫りの兎』読む

2019/03/14(木)晴れのち曇り


山口瞳

『木彫りの兎』

昭和586月第1

集英社文庫

312ページ


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昭和511月『野生時代』への「この町』から昭和582月『小説現代』の「仕合せな男』まで13編の文庫本未刊行オリジナルであります


どれもよく練られた短編私小説で職人の素晴らしい短編ばかりですが昭和533月の『新潮』の「兵隊」のより実話風に書かれた作品がなんといっても凄いです


昭和205月下旬に召集令状があって青山の自宅と工場を焼失した主人公が鎌倉の叔父のとこに逃げていて受け取った時にはすでに5日過ぎていた それでも甲府に入営した そして815日に敗戦を迎え920日に復員した体験を元に書かれてる私小説です


冒頭に「私は、自分が軍隊にいたときの、連隊名、部隊名、中隊名、小隊名、分隊名を記憶していない。」

そして「軍隊という所は、私にとって、まことに呑気な場所だった。・・・軍隊にいれば、自分のことさえ考えていればいい」とも


これはまったく自らそう考えるしかなかった おそらく5か月の間に二十歳の若者がそれまで考えも及ばない組織的あるいは集団的虐め虐待やリンチを体験したことが容易に想像される そのあまりにも辛かった体験を自分の中で綺麗サッパリになかったことにしたんだと思う


瞳さんは男性自身シリーズの中で繰り返し繰り返し自分はせんそうたけは何があっても認めない 軍隊という組織も大嫌いと書いてる


もう一つ挙げるとすれば「仕合せな男」がとても上手いと思う

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2019年03月14日

武豊『勝負師のの極意』読む

2019/03/13(水)晴れのち曇り


武豊

『勝負師のの極意』

20189月第1

双葉文庫

190ページ

201310月に発売された『勝負師の極意』を一部修正加筆したものもの


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今さらながら武豊の勝負師としてのみならず人間としての素晴らしさ凄さを思い知った 競馬 馬券歴はテンポイントの時からだから42年になるぼく なぜ若い時にもっと彼を評価しなかったのか いや物凄く認めてたのは確か  ぼくが一番強くて早いと信じてるオグリキャップのラストラン有馬記念の鞍上としてあの奇跡的な勝ちをおさめてくれたんだから 大好きな若い時分から心がひん曲がっていてアンチであったのだ その時点で一番強い馬に乗せてもらうのだから勝って当たり そんな馬券から買って何が面白いのだ 穴馬券狙って小額を大金にするのが競馬の醍醐味なんだな と強く信じてた 定年退職する3年前までのことだ こういう姿勢でやってきてたから長続きできたと思ってた


それに1番人気になるような強い馬人気馬も避けてた なにしろナリタブラウンやディープインパクトの三冠レースは記憶力ないということあるけど何一つ覚えてないんだから

こういう考えてやっきたから的中するのは良くて10レースに1回あるかないかだった


50歳になった時に十二指腸乳頭部癌と多発性肝腫瘍のステージWの宣告受けた そのあたりからぼくも負け続ける馬券買いの辛さに耐えられなくなり余生をもっと気楽に馬券で楽しもうと思い始めるようになったた さらに10年ほど経ってここに来てアンチユタカはやめた やめた これからはユタカとミルコそれに若手では川田この3人のジョッキー中心に彼らが強い馬に騎乗して勝つ馬券を狙おう! と今は考えてる


丸坊主の童顔でで19873月にデビューしたユタカも早いもんで明後日315日で50歳の誕生日を迎える ジョッキー歴は32年になる 2010年に落馬して大怪我してなかなか元に体が戻らず勝てなくなると大スランプに陥った 吉田一族に干されたいう説もあり強い馬の騎乗依頼がめっきり少なくなったといことが大きな原因だ GT勝利を毎年何度もして年間200勝以上あげていた時代が遠い昔になっていた

それでもやっといっときの絶不調抜け出しここ23年は重賞を勝てるようになり昨年はG1勝利はなかったけど一昨年とその前の年には北島三郎オーナーのキタサンブラツクに出会い天皇賞や有馬記念に勝つまでに復活してきた


ぼくはたまにはインタビューや対談でユタカの話すことは少しは活字で読んできた でも今度この本を呼んで始めてその考え方前向き思考 ポジティブ性に改めて感銘した 凄すぎる

騎乗前にはレース中のあらゆる展開どうなるのか100通りも200通りも考えたうえでスタート時点でゼロに戻し騎乗するんだということだ 将棋も先の展開をそのくらい常に考えるらしい 先に50歳を迎えた羽生善治九段と武豊は二十歳前後から人間性といいその技量といい勝負師の二大天才だぼくは思っていた 近頃は後を追う若者も育ってきて若い人も増えてきて二人も以前のように思うようには勝てなくなってきた それだけにどちらも面白くなってきた これからどう変わって強さを維持していくのかとても楽しみに思う


ユタカはどのレースにおいても強い馬に乗って勝つこと 特に日本ダービーはこれからも強い馬に出会い勝つことが夢だという そのためには思い続けることが必要だといい負けることはあくまで結果で先頭でゴールを駆け抜けることだけをイメージするという まず勝つためにどうするか全力で考えるという


人から愛されるジョッキーになって競馬サークルで可愛がられることが一番大切と唯一の師匠の故作田調教師から教えられてそのことは父親の名人武彦からいつも言われて育てられた 今でも頭低くてちっとも偉そうなの態度とらずにいつもニコニコしている機種会長だ


ぼくもオフクロがなくなった71歳までは必ずぜったいに健康で生きたいと改めて強く思った 唯一の夢に思い強く願おう! だから現状はとても不満


担当医師からは13年間生き永らえたことがすでに奇跡でありえないことと何度も言われた てはではさらにこの奇跡を続けようではないか まだまだこんなことで弱気になるわけにはいかない 必ずぜったいに写真撮影ロケできるよう復活するぞと強く思おう その気持ちがまず原点だ 何よりそう信じることから始めるのだ でも決して無理はしない!


文庫カバー取った後の表1と表4のデザインイラストが実にいい この社の文庫は気に入った 言った誰なんだろう 


ほんといい本に出会ったあ!

posted by httr at 04:35| 岐阜 ☔| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月13日

『山口瞳 江分利満氏の研究読本』読み終えました

2019/03/12(火)曇り


文藝別冊

『山口瞳 江分利満氏の研究読本』

20037月初版

200392

河出書房新社

259ページ


三段組で読み応えありやっと読み終えました


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単行本未収録という短編作品や友人の証言や評論家の作品と作家批評もあり瞳さんファンとしてはとてもありがたいムック本でした


残された妻の山口治子のインタビューやご近所さんで年下の嵐山光三郎と息子山口正介との対談でで家庭内のことよく分かりました


自ら対談が苦手と言っていましたが木山捷平 丸谷才一 高橋義孝 池波正太郎 野坂昭如それに俵万智との対談もありましたこれらも単行本未収録という

posted by httr at 20:51| 岐阜 ☔| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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